限界なんて今の俺たちにはないんだ

There's no limit to our progress.

ありがとう、映画「ハルチカ」

2017年9月2日、映画「ハルチカ」のDVD&Blu-rayが発売になりました。

この映画の制作が新聞で発表されたのが2016年3月17日だったので、約1年半経って映画「ハルチカ」が完結します。ファンとして発売を迎えられたことを心から嬉しく思います。

ハルチカは劇場に18回(!)観に行きました。後にも先にも、同じ映画をこんなに観に行くことはもうないと思います(笑)。社会人になってしばらく経つ私にも、また青春を分け与えてくれたハルチカに感謝を込めて綴ります。

はじまりの朝

何よりも、佐藤勝利くんと橋本環奈さんの共演という、妄想でしか実現しえないようなキャスティングを実現させてくださった関係各所の皆様、本当に本当にありがとうございました…!念願の勝利くん初主演映画、W主演のお相手が環奈ちゃんだったからこそ、私はハルチカにこれほどまでに強火になれたと思います。

「顔面人間国宝」と「千年に一度の美少女」と呼ばれた2人の姿は眼福そのもの。大画面で、舞台挨拶で、PR番組で、たくさん堪能させていただきました。

足利、清水へ

撮影期間は2016年4月~5月。主に栃木県足利市静岡県清水市でのロケでした。ささやかですが、実はエキストラに参加したのでそのときの話を。大人の約束があるので、キャストの方のお話などで公開されている部分をふまえての感想のみです(自分にも言い聞かせる)。

窓ドンのためのバス

ハルタとチカが高校に通うバス、乗っちゃいました。
絶妙に映ってないので(笑)、映っていないにも関わらず同じバスでしょりかんと同じ時を過ごすなんて、こんな贅沢…完全に人生のご褒美です。一生の宝です。ありがとうございます。

よくある路線バスではありますが、劇中の”窓ドン”のために計算されたシーン。市井昌秀監督が清水の舞台挨拶で、1人掛けのイスが並んでいるバスにこだわったという話をされていました。2人掛けだと窓ドンできないし、たいていバスの前の方にある1人掛けの席ってちょっと高くなっていることが多いんですよね。清水で実際に走行している旧式の「しずてつジャストライン」だそうです。一旦廃車が決まったけれど、ハルチカを機に(?)復活して、探せば今も走っているそうな。

同じルートを回りながら何テイクも撮影。監督を始めたくさんのスタッフもみんな同じバスに乗っているのでぎゅうぎゅうです。うなじや小さなほくろまで凝視できるほどの距離で(こわい)、勝利くんや環奈ちゃんがスタッフの皆さんとにこやかに談笑しているのを眺められる…ここはどこ?天国かな??自分がどうしてそこにいるのか分からなくなるくらい不思議で夢のひとときでした。

序曲『バーレイ急行』

清水マリナートでの撮影では、コンクールで清水北高校の前に出場する高校の演奏シーンがありました。実在する吹奏楽強豪校である常葉学園橘高等学校吹奏楽部の皆さんの生演奏。ステージでチューニングしている姿を見るだけで、規律正しく協調性を大切に活動していらっしゃることが伝わってきました。人数が多いこともあって音の迫力がすごい。本物の吹奏楽部の存在感はものすごく大きくて、忘れられないハルチカの思い出の1つです。

公開後に分かったことですが、ここで演奏されている「バーレイ急行」はこのシーンのために用意されたオリジナル楽曲。驚きました。めちゃめちゃありそう。吹奏楽の曲ってこういう感じですよね。チャイムの音がかっこ良くて大好きです。

春の光、夏の風

そして清水北高校のコンクール本番のシーン。チカちゃん1人から始まった吹奏楽部が、総勢20名に増えていることに驚き、その部分がどう描かれているのか想像しながら聞きました。ティンパニから始まるところがものすごくかっこいい。しかもホルン、フルートの見せ場があるなんてよく出来た曲を見つけてきたなあと思っていたのですが、こちらも後から分かった、驚きのオリジナル曲。本当に音楽に力が入っている映画です。

ビジュアルコメンタリーで監督が言及していましたが、撮影が終わったあとに、その時は草壁先生の指揮で吹部全員による「春の光、夏の風」の合奏を聞かせてくれました。映画本編にはないけれど、ホルンのソロパートで立ち上がって演奏するハルタの姿に感激。1つの形になった清水北高校の演奏にひたすら感涙でした。そしてメイキングにあったのが、本当に最後に通した演奏ですね。キャストにもその時の映像がプレゼントされたことで話題でしたが、ファンも見られる映像化、本当に嬉しいです。あの演奏の指揮が吹奏楽監修の濱野さんだったこともまた、ラッキーだったなあと思います。

オールアップの日

エキストラを含めた最後の撮影終了後に、ハルタの姿のままの勝利くんとマネージャーさんが、20名ほどいたエキストラの待機場所まで来てくれて、一人ひとりに目を合わせて「ありがとうございました」と何度も会釈して挨拶してくれました。…感無量です。映画の撮影現場という私にとって非日常の空間で仕事をしている勝利くんの姿、本当に一生忘れられない貴重な経験をさせていただきました。

その後しばらくして、公開日が2017年3月4日に決まりました。

サリーガーデンをリクエストしたのは誰か

映画本編の話。最初に観たときからすごく好きなシーンだったのは、ハルタとチカがそれぞれの部屋でFMラジオ「はごろも人生相談」を聞いているところ。チカがスマホをベッド脇に落としてしまって、イヤホンを引っ張って持ち上げようとするとイヤホンだけ抜けてスマホがベッドの下に残ってしまうシーン…(笑)。こういう日常で起こりそうな細かい描写が良いし、しかもそれがキーになって物語が展開するのが面白かったです。

ラジオの中で「ある理由で、ずっと続けてきた音楽を辞めなければいけないかもしれない」という相談メールが読まれます。最後の舞台挨拶では、これを誰が送ったと思うかが話題にあがりました。

初見では、このメールの主は難聴を患っていると推測されていた芹澤直子と考えるのが自然だと思います。芹澤とパーソナリティのカイユは仲が良かったこと、その後流れるサリーガーデンがクラリネットで演奏されていることも含めて。

ただ、映画を最後まで見ると、実はハルタもこのとき問題を抱えていて、ホルンを続けられるか悩んでいたことが分かります。周りが暗くなっていることにも気付いていないのか、スタンドライトの明かりだけで勉強しながらラジオを聞いているハルタ。とても物憂げな表情をしています。前日に埠頭でチカのメールが読まれた回を聞いているので、その後ハルタが相談メールを送ったと考えても違和感はありません。

監督の中では答えがあると言っていましたがそれが「芹澤なのか、ハルタなのか、どちらでもない誰かなのか」最後まで明かしていません。映画館で何度も観ていた時はハルタ説に寄っていた私ですが、ブルーレイで改めて”新鮮に”観た時には、やっぱりメールをしたのは芹澤で、ハルタは同じ思いを重ねて聞いたのではないかと思いました。

観るたびに解釈が変わる仕掛けがたくさんあるので、それを見つけられるように、1度観た時にこの映画を気に入った人がたくさんいたらいいなあと思います。

前のめりに生きる

静岡でたまたま市井監督をお見かけして、思い切って声を掛けさせていただいたことがありました。すごく丁寧に対応してくださって、サインと共に「前のめりに生きる」という言葉を添えてくださいました。

ものすごく刺さりました。ただのファンだけど、私にもハルチカに強い思い入れがあって全力で追いかけていた時です。前のめりでいていいんだって肯定してもらえた気がしたし、ハルチカに関してだけでなく、生き方として、そういう姿勢でいることって大切だなと身に沁みました。

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ターゲットは中高生の映画だったかもしれませんが、部活動ってこういう揉め事起こるよねとか、こんな風に仲間と過ごせていたら良かったなとか、大人が見ても学生時代を思い出して懐かしく、どこか胸が痛むような映画なんじゃないかと思います。

これでもまだ自分の思いの1割もここに書けてないんですが(笑)、キリがないので終わります。本当に映画「ハルチカ」に出会えて良かった。好きという気持ちを原動力にして、一生懸命向き合えるものに巡り会えて良かったと心から思っています。

ありがとう、映画「ハルチカ」。 

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